ラグビー日本代表の絶対的な司令塔として君臨している、スタンドオフの田村優(30)について紹介していきたいと思います。
30歳になって円熟味が増している、今が一番良い状態だと思える田村優。
現在の日本代表では絶対的な存在となっているわけですが、そのような立場になったのはそれほど前の事ではないんですよね。
ラグビーというスポーツに国民全体の関心が向かったのは、前回のワールドカップの時が初めてだったでしょう。
南アフリカという世界トップの強豪国を、弱小扱いされていた日本代表が破ったわけですから、世界中が驚愕したわけです。
当事者の日本はと言うと、最初はどれだけ凄いことなのか分かってなかったわけですね(笑)
でも、世界が驚愕しているということから、どれだけ凄い事が起こったのかを初めて知り(笑)、連日ラグビーが話題にされるという逆輸入的な状況が生まれたわけです。
日本ラグビーにとって、南アフリカを破ったということが、本当に大きなターニングポイントとなりました。
その南アフリカ戦で活躍し、そして現在も日本代表にいる選手ということになると、当時も今もキャプテンのリーチ・マイケルがまずは挙げられますね。
その他、フォワードでは、稲垣啓太、堀江翔太、トンプソンルーク、アマナキレレイマフィなどが試合に出ていました。
バックスは田中史明、松島幸太郎くらいしか当時も今も試合に出ている選手はいないんですよね。
今は絶対的なエースとなっているウィングの福岡堅樹も、当時はレギュラーではなかったんです。
そして田村優ですが、南アフリカ戦は後半32分からの途中出場だったので、10分くらいしか試合に出ていないのですね。
当時のスタンドオフは、小野晃征、立川理道がレギュラー格で、田村優はセンターの控えといった立場でした。
南アフリカ戦の次のスコットランド戦では、小野晃征が怪我をしたこともあって、田村優はセンターとしてスタメンで出場しました。
ただ、スコットランド戦での田村優の出来はそこまで良いとはいえないものでした。
特に田村優がよくやるノールックのパスをインターセプトされて、スコットランドにトライを許してしまいます。
田村優の悪い面が出てしまった試合となってしまったわけですね。
そしてその後の試合では、田村優に出番は回ってきませんでした。
日本代表のチームとしては大きな成果を残したワールドカップだったわけですが、田村優にとってはほろ苦い思い出のワールドカップとなったことでしょう。
だから、今回の日本開催のワールドカップに賭ける意気込みは、誰よりも強いものがあると思うんですよね。
前回のワールドカップの後、小野晃征が代表から退いたことなどもあって、田村優が正スタンドオフとして君臨することになりました。
プレーに安定感が増して、スコットランド戦でノールックパスをインターセプトされたような、そんな軽いプレーはほとんど見られなくなりました。
柔らかいパスワークには更に磨きがかかった印象で、現在の日本代表がトライを量産できるようになった要因の一つとして、「田村優の的確なパス」というのは間違いなく挙げられると思います。
そしてプレースキックの精度も上がってきていますよね。
前回ワールドカップでの日本の躍進は、「五郎丸歩のプレースキック」というのも大きな要因でした。
田村優のプレースキックの安定感もどんどん上がってきているとはいえ、まだ前回の五郎丸レベルにまでは至っていないように感じます。
ワールドカップ本番まで、プレースキックの安定感をさらに磨いてもらいたいです。
日本代表の合宿でも、田村優はいつも全体練習後に最後まで一人残って、プレースキックを蹴り込んでいるようです。
ワールドカップ本番では、一本のプレースキックで勝敗が分かれる、という場面がやってくるかもしれません。
田村優のプレーの出来が、日本代表がベスト8に入れるかどうかのカギを握っていることは間違いないので、田村優のプレーに注目し、そして応援していきたいと思います。
ラグビーワールドカップの全試合がJSPORTSで放送されます。
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