サンウルブズの最後のシーズンがスタートしました。
そのサンウルブズの開幕戦、レベルズ相手に36-27と見事に勝利しました!
最後は追い上げられてハラハラドキドキの展開でしたが、しっかりと勝ち切りましたね。
サンウルブズは今期で参入5年目となるわけですが、開幕戦に勝利したのは初めてです。
そして昨年は、ホームで一度も勝つ事ができなかったんですよね。
そういった意味からも、今回の勝利は本当に大きなものだと思います。
ワールドカップから続くラグビー人気のおかげで、トップリーグの会場にも連日多くのファンが集まっています。
そのラグビー人気を背景にサンウルブズの開幕戦がスタートしたわけですが、サンウルブズの場合には難しい問題があったわけです。
それは、ワールドカップ日本代表の選手が一人もサンウルブズのスコッドには入っていないわけです。
トップリーグと日程が重なっているため、ワールドカップ日本代表の選手達は、それぞれの所属チームを優先しているのですね。
このレベルズ相手のサンウルブズ開幕戦も、日本人選手は先発に3人、リザーブに2人しか入っていないわけです。
だからどうしてもファンはサンウルブズに感情移入しずらい部分があるわけなんです。
そのような事情で始まったサンウルブズのラストシーズンであったので、開幕戦を祈るような気持ちで見つめていた関係者やオールドファンは多かったと思います。
良い内容で勝つ事でしか、サンウルブズに大きな注目が集まることはないでしょうから。
そんな逆境の中、サンウルブズは素晴らしい戦い方で勝利したのです!
本当に感動しました。
地元の九州で、パナソニックの布巻峻介は、2度も値千金のジャッカルでピンチを救いました。
ワールドカップにギリギリのところで選ばれなかった悔しさを胸の内に秘め、素晴らしい活躍でした。
同じくパナソニックのロック谷田部洸太郎も密集で体を張り続けていました。
そして途中出場した二人の大学生、スクラムハーフ斎藤直人、センター中野将伍も登場するだけで会場が湧くほどの話題を振りまいてくれました。
もちろんプレーも持ち味を発揮していたと思います。
それぞれ活躍していたわけですが、僕はセンター・森谷圭介のプレーに最も感動しました。
森谷圭介は初めてのサンウルブズ参加ですが、共同キャプテンの一人に任命されました。
大久保直弥ヘッドコーチ、沢木敬介戦略担当コーチの信頼が非常に厚いことがうかがえますね。
森谷圭介は布巻や谷田部と同じパナソニック所属です。
パナソニックの世界的な名将・ロビーディーンズヘッドコーチからもかなり高く評価されているんですよね。
パナソニックでは主にフルバックでプレーすることが多かったと思います。
日本代表にも選ばれ、ワールドカップメンバーにギリギリで落選したフルバックの野口竜司もパナソニックでは正フルバックに定着できなかったのは、森谷圭介がいたからです。
それほどまでにロビーディーンズや同僚選手から抜群の信頼を得ていたわけですが、森谷は日本代表にはずっと選ばれることはなかったのです。
その原因としては、どこか飛び抜けて優れた面があるというわけではないからでしょう。
森谷圭介のプレーを評するなら、「抜群のオールラウンドプレーヤー」という言葉がピッタリだと思います。
パス、タックル、キック、どれも素晴らしいです。
世界的に見ると、そこまで体は大きくないわけですが、タックルは強く、守備範囲も広く、あまり抜かれている場面を見た事はありません。
この日のレベルズ戦でも、アタックは抜群なんですがディフェンスにやや難があるスタンドオフのガース・エイプリルの代わりに、ディフェンス時にスタンドオフの位置に入っていた場面が何度かありました。
そしてきっちりと大きな相手を倒し切っていました。
タックルだけじゃなく、キックも飛ぶし、パスも長く正確なんですよね。
何度も長いキックで自陣を脱していましたし、長く速い素晴らしいパスでトライを演出していました。
今後、森谷圭介の評価はどんどん高まっていくと感じました。
開幕戦でそんな素晴らしい活躍をした森谷圭介ですが、当初はサンウルブズのスコッドに選ばれたわけじゃなく、自分から志願したようなんですよ。
そこから這い上がり、キャプテンに指名され、開幕戦でのこの活躍があるわけです。
本当に素晴らしいですよね。
サンウルブズで引き続き活躍することで、日本代表も見えてくることでしょう。
森谷圭介に引き続き注目していきたいですね。
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