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『ゴッホとヘレーネの森 クレラー=ミュラー美術館の至宝』の予告編動画
(引用:『ゴッホとヘレーネの森 クレラー=ミュラー美術館の至宝』公式サイト)
『ゴッホとヘレーネの森 クレラー=ミュラー美術館の至宝』の内容紹介と動画を観た感想
『ゴッホとヘレーネの森 クレラー=ミュラー美術館の至宝』の簡単な内容紹介と動画を観た感想を書いていきたいと思います。
ゴッホの作品が、ファン・ゴッホ美術館に次いで多く所蔵されているクレラー=ミュラー美術館。
ゴッホの絵を語るうえで外すことのできない、とても重要な美術館です。
そんなクレラー=ミュラー美術館を建設するために人生をかけた一人の女性がヘレーネ・クレラー=ミュラーです。
ヘレーネとゴッホの関係について、ヘレーネがゴッホのことをどのように想っていたのか、主にヘレーネの視点から描かれたドキュメンタリーが『ゴッホとヘレーネの森 クレラー=ミュラー美術館の至宝』。
非常に美しく素晴らしいドキュメンタリー作品でした。
ゴッホの絵の表面的な素晴らしさだけではなく、ゴッホの内面からあふれ出てくる人間的な温かみに深く共感したヘレーネ。
実家はオランダ有数の富豪であったにも関わらず、まるで妻か修道女であるかのようにゴッホに生涯を捧げたのですね。
ゴッホの作品を永遠に残すことを自らの責務と固く決意したわけです。
自らの責務としたのは、ゴッホの絵から得られる慰めや安らぎを多くの人にも感じてほしいと思ったからなんですね。
ゴッホの絵の精神的な次元にヘレーネは強く惹かれ、ゴッホの質素さや苦悩に深く共感したのですね。
ヘレーネの家は富豪で、昔からお金に苦労したことは晩年を除けば一度もなかったでしょう。
人生においてお金の苦労しかしなかったゴッホとは正反対の人生です。
でも、文学や哲学に勤しんだ繊細な精神の持ち主であったヘレーネは、富豪であるがゆえの生き辛さ、苦しみのようなものを胸の内に秘めていたのでしょう。
誰にも理解されないと思っていたそのような気持ちが、ゴッホの絵を観たとたん、ゴッホであれば分かってくれるに違いないと深く共鳴することになったんだと思います。
ヘレーネは人生で3000通以上も手紙を描き続けたようです。
ヘレーネは手紙でゴッホについてこのように書いていたのです。
ゴッホが「人間の魂の深淵に触れようとしていた」のを、ヘレーネは確かに全身で感じ取ったのです。
ヘレーネと同じように、ゴッホも900通以上もの膨大な手紙を書き残しました。
主には弟のテオに書き送った手紙なのですが、その手紙にはゴッホの思いが赤裸々に綴られていたのです。
そのようなゴッホの手紙にも、ヘレーネは深く共感したのです。
炭鉱労働者や農民たちに心から寄り添い、彼らの「深い悲しみ」を描き続けたゴッホ。
自らの内面にびっしりと張り付いている「深い悲しみ」と同じ種類のものをそこに見出したのでしょう。
炭鉱労働者の汚れた顔や農民の荒れた手にゴッホは神の存在を見て取ったのです。
また、パリから南フランスのアルルへ移った直後、テオに書き送った手紙にはこのような言葉が並んでいました。
屋外で風や太陽や人々の好奇心にさらされつつ、お構いなしにカンバスを埋めていき、真実と本質をつかみ取るのだ。
暑い時に外で描くのは気持ちがいい。カラッとした暑さだ。ここの色は実にすばらしい。
今、頭が冴えていて製作に打ち込める。こんな風に色に囲まれるのは初めてで興奮する。
アルルの眩い太陽の光に心を奪われたゴッホ。
ゴーギャンとの共同生活が破綻して精神に変調をきたすまでの約1年間、ゴッホの人生にとって最も素晴らしい時間であったことは間違いないでしょう。
アルルの激しくも美しい光に包まれて、「真実」と「本質」をつかみ取れるかもしれない、という可能性を感じることができたのでしょう。
そして、人生の残り時間があと少しというタイミングでの手紙。
僕は猛烈に絵を描く。制作の機会は二度とない。
僕の場合、病の悪化で描く能力を失う可能性もある。長年見つからなかったものを模索中だ。
ドラクロワの言葉を実感している。
「歯を失い息もできなくなり絵を見つけた」
「歯を失い、息もできなくなり、絵を見つけた」
精神的な不調にもがき苦しみながら、昔知ったドラクロワの言葉が、切実に自分の現在を表す言葉としてゴッホの心に鳴り響いていたのでしょう。
そのような状態でも絵を描き続けたゴッホ。
そのような使命感を胸に抱いて。
生きている間は1枚しか絵が売れず、不遇な人生を送ったゴッホ。
でも、ゴッホと同じように、繊細で美しい心の持ち主であったヘレーネのような存在の力もあって、ゴッホの思いは後世で花開いたのですね。
一度も顔を合わせたことがなくても、お互いの存在を全く知ることがなくても、誰よりも深い絆で結び付けられているようにも見えるヘレーネとゴッホ。
とても美しい関係だと思いました。
『ゴッホとヘレーネの森 クレラー=ミュラー美術館の至宝』
本当に素晴らしいドキュメンタリー作品でした。
ヘレーネが人生を懸けて集めたゴッホの作品が次から次に紹介されていきます。
ゴッホの手紙と、ヘレーネの想いを媒介にそれらの絵を改めて見てみると、また違った見え方がしてくるのです。
「より深く、ゴッホのことを知ることができた」
見終わった後、そのように感じました。
そして絶対に一度はクレラー=ミュラー美術館に行ってみたいと思いました。
このドキュメンタリーの中では、様々なゴッホの絵が大きくクローズアップして紹介される場面が何度もあります。
ゴッホは風景画とともに、肖像画も沢山描きました。
それら肖像画の目の部分をクローズアップして見てみると、その瞳の描き方の繊細さに驚くことになると思います。
「深い感情」がそこには確かに指し示されているのです。
自画像を含め、その人物の内に隠された「魂」が、ゴッホの手を介することで「この世界の目に見える部分」に引っ張り上げられているのです。
肖像画の「瞳」を見るだけで、ゴッホの偉大さが実感できると思います。
しかしゴッホというのは何という人物なのでしょうか!
ゴッホという稀有な存在。
ヘレーネに寄り添うことで、というかヘレーネに乗り移るように同じ視線を獲得することで、ゴッホの内面にも深く入り込めるような、そんな気がしました。
ゴッホとヘレーネの時空を超えた親密で濃密な関係を是非ともご堪能ください。
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