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『AI崩壊』のあらすじと予告編動画
その日、AIが命の選別を始めた。
2030年――わずか10年後の未来。
働ける人間は国民の50%。未来を担う子供は10%未満、残り40%は老人と生活保護者。
国家として崩壊寸前の日本において、AI(人工知能)は、全国民の個人情報、健康を完全に管理し、人々の生活に欠かせないライフラインとなっていた。
しかしそんな”人に寄り添う”はずのAIが突如暴走。人間の生きる価値を選別し、殺戮を始め、国中が未曽有の大混乱に陥る。AIはなぜ暴走したのか。決死の逃亡劇は予想もしない方向へと進んでいく!
(引用:『AI崩壊』公式サイト)
『AI崩壊』の動画を観た感想
『AI崩壊』の動画を観た感想を書いていきたいと思います。
映画後半にかけてハラハラドキドキの緊張が一気に高まっていく、非常にスリリングなサスペンス映画でした。
人工知能である「AIのぞみ」の開発を成功させたのは、天才科学者である桐生浩介(大沢たかお)。
桐生が「AIのぞみ」という医療AIを開発したのは、ガンで亡くなった妻を救うためだったのですね。
それが、年を経る毎に「AIのぞみ」は巨大化していき、年齢、年収、家族構成、病歴、犯罪歴といった全国民の個人情報と健康を管理するに至り、社会インフラとして欠かせない存在になったのです。
そのような最大の社会インフラとなった「AIのぞみ」が暴走を始めたので、国中を巻き込んだ大事件へと発展していったわけです。
AIが暴走する様子をリアルに映像化するのってとても難しいと思うんですよね。
でもこの映画『AI崩壊』では、それがとてもリアルに繊細に描かれていて、見事でしたよ。
クライマックスのシーンは、桐生と、警察庁の天才捜査官・桜庭(岩田剛典)の対決です。
桜庭は桐生に、このように語りかけるのです。
金ばかりかかり働けない人間は社会から退場してもらえばいい。生産性の高い人間だけが生き残り、資源の合理的配分を再び可能にする。
国家が死の淵にいるのに、無駄な延命治療や犯罪者の更生などは必要ない。弱者救済などという不合理な思想も不要。
それを可能にするのが私たちのAIです。社会の再設計は、合理的なAIに合理的に任せればいい。」
このように言い放つわけです。
それに対して桐生は、
「責任」を取ることだ。人間を軽んじた責任を取れ。
と、人工知能の限界と、人間にしか持ちえないものを端的に表現するわけです。
入江悠監督は、『AI崩壊』についてのインタビューでこのように語っていました。
「AmazonやGoogleなどの人工知能もそうですが、10年前の日本は、スマートフォンさえそこまで普及していなかった。
オリンピックは国のビッグイベントですが、それが終わったあとの社会に対して、僕は明るいビジョンが描けません。
少子高齢化が進み、財政的な赤字もあり、先行きがかなり不透明です。
そこは僕が好きなディストピアの世界と通じるところがあり、今後10年がどうなっていくのか、自分自身も考えたいし、観客の方にも考えてほしいという想いがありました」
(引用:MOVIE WALKER『AI崩壊』入江悠監督インタビュー)
対立した価値観を、桐生と桜庭の言葉で表現することで、観客の方にも考えてほしいということなんですよね。
多くの人は、桐生がごくまっとうで正しいことを言っているように感じるでしょう。
でも、事態はそこまで単純ではないですよね。
桜庭ほど極端ではなくとも、「桜庭的」な言説や行動は、今や世の中に溢れているわけです。
世界大戦が終わって、世界が経済的に成長し続けた時期。多くの人々は、他人を思いやる心の余裕がありました。でも、経済成長が止まり、多くの人が豊かさを感じなくなってしまった現代。
生活保護不正受給問題、移民排斥問題、等々、個別の問題を挙げればきりがないですが、昔であれば寛容の精神を発揮して見守っていた多くの事柄に、目くじらを立てて批判する人が多くなりました。
それは間違いなく、お金の余裕がなくなった事で、心の余裕もなくなり、「正しさ」という価値観の追求よりも、目先の生活で精一杯だということですね。
余裕のなくなった世の中で「正しさ」に準じて生きることが果たしてできるのか。
その人数の多さが、その国の「民度」ということになるでしょうし、本当に価値のある温かい社会ということになるのでしょう。
今のところ、日本は、そのような社会とは違った方向へと進んでしまっているように感じます。
非常に困難な問題ですよね。
『AI崩壊』という映画は、AIという現代の進歩した社会の「象徴」のような対象を扱いながら、「社会全体」のあり方を問いかけてくるメッセージ性に富んだ作品であると感じました。
映画の最後に、このようなやり取りがありました。
AIに対して悲観的な観方をしていて、桐生に対しても批判的な眼差しを向けていた記者が、最後に桐生に問いかけるのです。
「こんな事件があった後でも、やっぱり人工知能は人間を幸せにすると思いますか?」
その場では答えを濁した桐生。
しかし、その後、娘に「どう思う?さっきの質問。」と問い直され、このように答えるのです。
「その問いはこうやって言い換えることができるかもしれない。親は子供を幸せにできるか。」
『人工知能は人間を幸せにできるか = 親は子供を幸せにできるか?』
「AIのぞみ」を生み出した天才科学者・桐生の答えがこれだったのです。
「親は子供を幸せにできるか?」
この問いに一番苦しんでいるのは桐生本人なわけです。
シングルファーザーで、娘とのコミュニケーションに悩んでいる、どこにでもいるような普通の父親である桐生。
ほとんどの親を常に悩ませているその命題と、
「人工知能は人間を幸せにできるか?」
が根本的に同じだというのですね。
日々試行錯誤しながら、そうであると信じて、精進を怠らずにやっていくしかない、ということなんでしょう。
運営する側の「価値観」がまさに問われているわけですね。
そのように考えると、先ほど書いたように、余裕をなくし「正しさ」などの価値観にかまけている暇はないという人がかなり多くなっている日本。
そのような日本で、この命題は絶望的なほど困難であるように思えてしまうわけです。
入江監督も、そのように考えている一面はあるでしょう。
ただ、『AI崩壊』という映画もひとつのきっかけとして、多くの人が「社会のありかた」「人としての正しいありかた」について、考えを巡らせる機会が増えるのならば、わずかではあっても希望の光が少しは見えてくるのかもしれません。
そういったことまで考えさせられた映画でしたよ、『AI崩壊』は。
最後に、映画の最後で桜庭が語った予言的な言葉を紹介して感想を締めたいと思います。
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