『光のほうへ』深刻な社会問題を扱った兄弟愛の映画

「デンマークが抱える社会問題を背景に、1組の兄弟の過酷な人生を描いた感動作」

本当に重たい映画なんですが、最高の名作です。

全編に渡って、重たい空気が延々と流れ続けるのですが、映画のラストで、本当に微かな希望の光が見えた時、何とも言えない深い感動に心が満たされました。

【ストーリー】

デンマーク・コペンハーゲン。
アルコール依存症の母と暮らす兄弟の唯一の希望は年の離れた弟だけ。
しかし、あまりにも突然に弟は死んでしまう。
兄・ニックと弟は、お互いにつらい記憶を封印するために関わらずに生きてきたが、母の死をきっかけに再会し。。

【見どころ】

幼い日に弟を亡くし、焦燥感にとらわれながら生きてきた兄弟が、もがきながらも光を求めて生きる姿に心打たれる。

監督は「セレブレーション」「偽りなき者」のトマス・ヴィンターベア。

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「光のほうへ」 を観た僕の感想

「光のほうへ」を観た僕の感想をここから書いていきます。

ネタバレも含みますので、これから映画を観ようと思っている人は注意して下さいね。

「光のほうへ」は、デンマークの底辺社会のリアルを繊細に描いた映画です。

とてつもなく厳しい現実が途切れることなく描き続けられるわけなんです。

絶望が延々と目の前で繰り広げられるので、確かに観る側の気持ちは沈みがちになるわけなんですよね。

でも、完全に絶望しきってしまうわけではない。

そのあたりの詳細をじっくりと書いていきたいと思います。

アルコール依存症の母が育児放棄状態である為、兄のニックとその弟は、まだ生まれたばかりの赤ちゃんの世話をする日々を送っていました。

ある日、ちょっと目を離していた間に、その大切にしていた赤ちゃん(二人の弟)が死んでしまうのです。

荒んだ生活の中で、唯一の「希望」であり「光」であり、「癒し」であったその赤ちゃんの存在。

赤ちゃんが死んでしまった事に心底絶望し、そして罪悪感を抱きながら、その後の人生を送って行く二人。

二人は大人になり、連絡も一切とらずに疎遠になるわけなんですが、心の底ではお互いの事がずっと気になっているんです。

ただ、二人のそれぞれの絶望的な状況が、自分以外の事を気にかけられるほどの余裕を許さない。

ニックは、刑務所から出所したばかりで、社会の底辺を這うような人が巣食う薄汚れたアパートに一人住み、ただビールを飲む事だけで日々をやり過ごしているような人生。

弟は、麻薬中毒者(ジャンキー)で、同じくジャンキーであった奥さんを亡くしてからは、男手ひとつで息子を育てている。

ただ薬が手放せない体なので、息子の育児を満足にこなしているとは全くいえない状況。

昔、母親がアル中で自分達の育児を放棄していた二の舞には絶対にならないと思いながらも、同じような状態になってしまっているという悲惨さがそこにはあります。

ある時、二人の母親が死んだという連絡が入り、母親の葬式で久しぶりに顔を合わせることになった二人の兄弟。

ニックは弟がまだ薬漬け状態の生活を送っていることを察知し、弟の子供の事が心配でならない。

でも何もしてあげることができない。

弟とその子供が心配で、何度も電話をかけて話をしたいと思うが、結局は電話することができず、弟にちゃんと向き合うことができない。

そして話をすることもできないまま、ニックは他人の罪を被り、弟は麻薬絡みで、それぞれ刑務所に入る事になる。

その刑務所で顔を合わせる事になった二人。

お互いに刑務所で再会した事に驚くが、お互い何てザマなんだと笑い合う二人。

この映画を通して、ニックがここまでの笑顔を見せるのは唯一この場面だけです。

今まで話したくても、どうしても話ができなかった弟に、刑務所という絶望的な場所で顔を合わせて、ようやく素直に自分の心の奥底まで曝け出すことができたということなんでしょう。

刑務所の鉄格子ごしではありながら、そこにはお互いの事を思いやる兄弟の親密で温かい空気が流れていました。

そこでの弟の言葉が、あまりにも切ないんです。

兄さんを想っていた。

もっと話したかった。

もっとたくさん会えばよかったよ。

あの時、俺達は悪くなかった。

いい兄貴だったよ。

精一杯やった。

俺も頑張ったよ。

でも これまでだ。

元気で。

そしてこの後、自ら命を絶ってしまうのです。

幼児期の荒んだ生活環境によって受けた心の傷から、本当の意味で立ち直ることができなかった二人。

トラウマを抱えながらも、それでも何とかしようと精一杯やってきた二人。

この会話から、二人だけがお互いのそういった心情を理解しているということを確認し合った二人。

ここまでの絶望があまりにも深く、このまま何も救いなく終わってしまうのだろうかと思いました。

ただ、最後に僅かばかりの希望の光が指し示されたのですね。

弟のお葬式で、ニックと弟の息子・マーティンが再会します。

ニックとマーティンはたった二回しか出会ったことがないにも関わらず、マーティンはニックと一緒に座りたいと言います。

そしてそこでニックはマーティンに、「あとで君の名前の由来を教えるよ」と告げるのでした。

マーティンは、父親との大切な思い出をニックに話し、そしてニックの手をしっかりと強く握りしめるのでした。

ニックは、それまで一度も見せた事のない、穏やかで優しい表情を浮かべたのです。

幼少時代、ニックと弟にとって、小さな赤ちゃんが荒んだ人生における唯一の希望でした。

そして今、ニックにとってマーティンが、人生における新たな、そして唯一の希望となったのです。

ニックの穏やかで優しい表情が、その事実を端的に物語っていました。

ニックと弟は、幼少時代に二人で考えて、赤ちゃんに「マーティン」と名付けていたのです。

「マーティン」という希望が、絶望しかなかったニックの人生を、一筋の光のように照らしたのでした。。

ただ単純なハッピーエンドでは決してないんですが、最後の最後は心が温まります。

観終わった後も色々と考えさせられる、本当に深く、芸術性の高い映画だと感じました。


この記事をきっかけにして、多くの人がご覧になってくれたら嬉しいです。

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。


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