田中史朗の覚悟

いよいよ、日本開催のラグビーワールドカップが開幕します。

今の日本代表チームは、間違いなく歴代最強です。

各選手ともに、相当の覚悟を持って決戦に臨むのだと思います。

その中でも、とりわけ強い思いがヒシヒシと外部にも伝わってくるのがスクラムハーフの田中史朗ですね。

田中史朗

日本代表を愛する気持ちは一番強いのではないでしょうか。

日本代表を強くするため、そして日本ラグビーを発展させるために、全てを投げ打ってきた田中史朗

開幕戦のロシア戦は、リザーブからのスタートとなりますが、後半の勝負どころで出場した際には、職人の域に達したゲームコントロールを披露してくれるでしょう。

田中史朗


前々回(2011年)のワールドカップで勝てなかった事の責任を一人で全て背負いこむほど責任感の強い田中史朗

前回(2015年)のワールドカップで南アフリカに勝利した事を含めて3勝を挙げたことによって、「4年前の罪滅ぼしができた」と一人涙に暮れていたようです。

34歳とベテランの域に達している田中史朗にとって、ワールドカップの舞台は今回が最後になるでしょうから、本当に命を賭けて戦おうと決意しているのだと思います。

田中史朗にとって、「命を賭ける」というのは、比喩表現といった生易しいものではなく、その言葉どおり本当の意味で「命を賭ける」ということなんですよね。

前回のワールドカップに旅立つ前、田中史朗が奥さんに語った言葉は有名です。

「本当に命を賭けて戦ってくるから、もし自分が死んでしまったら、いい人を見つけて再婚して欲しい」

 
と。

そこまで悲壮感を持って、ワールドカップに臨んでいたのですね。

この話は何度聞いても涙が出そうになります。


田中史朗は166センチと本当に小柄な選手です。

田中史朗

世界のトップチームには、2メートル級の選手がゴロゴロとひしめいています。

そんな超大型選手たちが、小柄な田中史朗を狙ってぶち当たりにくるわけです。

「大きな相手が突っ込んできて、命の危険を感じたこともあります。」

 
と語っている田中史朗。

しかし、それに続けて、

「でも、逃げずにタックルにいくことだけはこだわってきました。」

 
と語っているのです。

本当にそうなんですよね。

小柄なスクラムハーフの中にはタックルが弱い選手もいて、大型選手が突っ込んでくると、どうしても腰が引けた逃げのタックルをしてしまう事も多いんです。

でも、田中史朗がタックルで逃げた場面を今まで一度も見た事がありません

ラグビー選手として田中史朗がこだわってきた、絶対に譲れない部分なのでしょう。


現在、日本代表のアタックコーチをしているトニー・ブラウンと田中史朗は、一緒にプレーしていた時代を含めて本当に長い付き合いです。

トニー・ブラウンの事を深く尊敬している田中史朗。

そんなトニー・ブラウンのある言葉を田中史朗が紹介していました。

「自分がタックルしなければ誰かがいかないといけない。自分の1つの行動で、ファンも、家族も仲間もすべてがマイナスになる。相手が大きくても、痛くても怖くても絶対にタックルに入るんだ

 
タックルから逃げることで、その試合に直接関係している人だけではなく、「ファンや家族にもマイナスになる」、そこまで重く考えているんですね。

そんなトニー・ブラウンの哲学にも影響を受けながら、田中史朗も独自の覚悟を醸成してきたのでしょう。


桜の誇りを持って、戦ってきたいと思います。」

 
田中史朗のその短い言葉に、深い覚悟が垣間見えます。

田中史朗の姿は、まさに日本の侍そのものです。

最後のワールドカップの舞台で、田中史朗の生き様を目に焼き付けたいと思っています。
 

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