南アフリカ戦、試合前の国歌斉唱で流大が号泣していました。
こんな流大の姿を見たのは初めてでした。
そしてその流大の涙を見て、もらい泣きどころか、溢れる涙が止まりませんでした。
言葉で表すことができないほどの、色んな思いがこみ上げてきて、涙が止まらなかったのでしょう。
こんなに感動的な国歌斉唱に巡り合うことは、今後はないかもしれないな、と感じるほどの光景でした。
もちろん、流大だけではなく、それぞれの選手がそれぞれ胸に秘めた思いを噛みしめながら君が代を歌う姿は、まさに「崇高」という言葉が最も適していると思いました。
田中史明の国歌斉唱には常に魂を感じますし、山中亮平の心の中には平尾誠二さんに捧げる思いを感じます。
堀江翔太や稲垣啓太の静かな佇まいには、逆説的に漲るような熱い思いを感じ取れます。
そしてキャプテン、リーチマイケルの佇まいには神々しいものを感じます。
全ての選手に、それぞれのドラマを感じます。
海外出身の選手たちも、母国の国歌を歌う時と全く同じように、魂を込めて歌っていますよね。
南アフリカ戦の試合メンバーには、ニュージーランド、オーストラリア、南アフリカ、トンガ、サモア、韓国出身の選手たちがいました。
それほど多様なバックグランドを持った選手たちが、比喩表現ではなく、まさに「心をひとつにして」国歌斉唱する姿は、ラグビーというスポーツの枠を超えて、人が共生する上での本当に大切なものが詰まっているようにも思えました。
キャプテンのリーチマイケルが、全ての外国出身の選手たちに、君が代を教えて、そしてその歌詞の意味まで教えていたという話は今や有名です。
「さざれ石」も全員で見学に行ったようですね。
そのようなことをずっと積み重ねてきて、今の素晴らしい日本代表チームがあるわけですね。
ラグビーというスポーツは、国籍主義ではないため、海外出身の選手たちが代表チームに沢山入っています。
それは日本だけじゃなく、色んな国においてそうなんですね。
日本代表というチームに、海外出身の選手たちが多く入っていることに、違和感がある人たちもまだ多いようです。
でも、そうった違和感は、この国歌斉唱の場面を見るだけで、吹き飛んでしまうんじゃないでしょうか。
そのような違和感は、些細なことであり、本質的な事ではない表面的な問題であると思い至ることになるのではないでしょうか。
何度見ても涙があふれてくる、選手たちの熱い魂が込められた、素晴らしい姿がそこにはあります。
本当に素晴らしかった試合だけではなく、この場面も多くの人たちの心の中に残り続ける場面となるのではないでしょうか。
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