ロシア、アイルランド、サモアに勝って、予選プールはいよいよスコットランド戦を残すのみとなりました。
そして決勝トーナメントに進めるかどうか、スコットランド戦の1試合に全てがかかっています。
まさに最終決戦ですね。
田村優は、サモア戦後のインタビューでこのように語っていました。
「スコットランド戦が僕らの決勝戦になる。」と。
そして続けて、
「本当に僕たちがどうやって4年間を過ごしてきたか、どういうラグビーをしたいか、しっかりファンに見せて全部出し切りたい」。
エディージャパンの時に地獄だと言われていた過酷な練習を上回るような地獄の鍛錬を送ってきた選手たち。
その成果を全て出し切りたい、と強く願っているのですね。
田村優と同じく日本代表の選手全員が、スコットランド戦を自分達にとっての「決勝戦」だと捉えているのでしょう。
田村優はアイルランド戦の後には、こんな事も言っていました。
「本気でアイルランドに勝つと思っていたのは自分達だけだったと思う」と。
どうせアイルランドには勝てないだろうというメディアの雰囲気を感じ取って、絶対に見返してやりたいと思っていたのでしょう。
でも、世界ランキング1位でワールドカップに乗りこんできた最強の相手に本気で勝つと選手全員が自分たちの事を疑いの余地なく信じ切っていたから、あのような素晴らしい勝利が生まれたわけですね。
アイルランドに勝ったことで、選手たちの自信も更に揺るぎないものになっているでしょう。
キャプテンのリーチマイケルは、スコットランド戦に向けてこのように語っています。
「個人的にスコットランドをボコりたいので、自分から盛り上げて最後の1試合で頑張りたい」と。
記者会見やインタビューの場でいつも冷静なリーチマイケルが、このような激しい言葉を使うのは本当に珍しいですよね。
「スコットランドをボコりたい」、と。
リーチマイケルも色んな思いを抱えているのでしょう。
ロシア戦のパフォーマンスが他の選手と比較するとそこまで良くなかったので、アイルランド戦では先発メンバー落ちとなりました。
そしてサモア戦では、負担を減らす為だとはいえ、今までずっと務め上げてきたゲームキャプテンをピーター・ラピース・ラブスカフニに譲り渡すこととなりました。
チームが勝つという目標に向けて、ネガティブな事は何も語っていませんが、内心穏やかではないのは間違いないでしょう。
そういった思いも全てスコットランドにぶつけたいと強く思っているのでしょうね。
4年前、南アフリカに劇的な勝利を収めた後、中3日で体が思うように動かずスコットランドに大敗してしまいました。
その時の悔しさが今も鮮明に残っているでしょう。
普段は本当に温厚なリーチマイケルが、闘争本能剥き出しで、すでに戦闘モードに入っている状態は非常に珍しく、そして最終決戦であるからこそ本当に頼もしく感じます。
リーチマイケル始め、選手たちが全てを出し切ることができれば、本当に凄いことが起きるのではないでしょうか。
クリーンで鮮やかな今までの日本代表の試合とはまた少し違った、今まで見た事のない、闘争心剥き出しでスコットランドを潰し切ってやろうといった、凄まじいラグビーを見せてくれるような、そんな予感がリーチマイケルの言葉からも感じられます。
得失点差とか、そういったことは全部後回しでいいでしょう。
この素晴らしい選手たちが、全てを出し切る覚悟で挑む試合をただただ目に焼き付けたいと思います。
そして、熱い熱い試合を期待したいと思います。
そして最後に、選手たちが喜ぶ姿を観る事ができれば、ファンとしてそんなに嬉しいことはありませんよね。
スコットランドとの最終決戦は、10月13日(日)夜7時45分キックオフです。
この記事へのコメントはありません。