いよいよ、ラグビーワールドカップの開幕戦(ロシア戦)が近づいてきましたね。
9月14日(土)から、ラグビー日本代表は、ロシア戦に向けた本格的な練習を開始したようです。
ロシアもフィジカルが強いので簡単な相手ではないでしょうが、メンバーさえしっかりと揃えば日本代表が負ける確率は低いでしょう。
先日の南アフリカ戦で怪我をしてしまった、アマナキレレイマフィの代役は、怪我から復帰した姫野和樹がきっちりと埋めてくれそうです。
強みはそれぞれ違う二人ですが、ロシアの強力なフォワードをしっかり止め切るという点では、姫野和樹の方が機能するかもしれませんね。
怪我で南アフリカ戦を欠場した大黒柱・堀江翔太も復帰するようですし、フォワードは万全と言ってよいでしょう。
一番心配なのは、南アフリカ戦で肉離れしてしまった福岡堅樹ですよね。
ここ最近の試合を見ていると、ヘッドコーチのジェイミージョセフは、ウィングのレギュラーを福岡堅樹、松島幸太郎の二人と考えているようですね。
その二人の次に、レメキロマノラヴァ、アタアタ・モエアキオラが控えているというのが現在の構図です。
体の強さ、単純な突破力で言えば、レメキロマノラヴァ、アタアタ・モエアキオラの方が上でしょう。
ただ、今のジャパンは、ディフェンスラインが物凄いスピードで飛び出して相手のスペースを奪うというラッシュディフェンスを採用しています。
ラッシュディフェンスを採用した際、相手にボールをうまく外側まで運ばれてしまうと、ピンチに陥る可能性が高まります。
そしてそのような局面では、ウィングのディフェンスが、本当に重要になります。
素早く間合いを詰めてタックルに行くのか、内側の味方を待って相手の外側に待つ選手をマークするのか、その判断一つがトライを取られるか防げるかの分岐点となってしまうわけです。
抜群のアタック力を誇り、ずっとレギュラーで出続けていたレメキロマノラヴァが今は控えに回っているのは、いくつかの要因はあるでしょうが、組織ディフェンス面でのウィングとしての力量が、福岡堅樹、松島幸太郎に比べると劣るからでしょう。
福岡堅樹はその圧倒的なスピードがクローズアップされる事が多いですが、強いタックル、間合いを詰める上手さ、フランカーのようなジャッカルスキル、などなどディフェンス力が特に近年みるみる高まっているんですよね。
4年前のワールドカップでは、スコットランド戦に出ただけで、レギュラーに定着できなかった福岡堅樹。
当時のヘッドコーチ・エディージョーンズは、福岡堅樹のディフェンスの悪さを指摘して、
「(以前所属していた)筑波大学はタックルを全く教えていないのか?」
と、辛辣な批判をしていました。
福岡堅樹はそのような悔しさもバネにしたのでしょう。
「ただ速いウィング」ではなく、何でもできて圧倒的なスピードがある「トータルフットボーラー」へと変貌を遂げたわけですね。
日本代表のエースへと成長を遂げた福岡堅樹。
そのような存在である福岡堅樹抜きで、開幕のロシア戦は戦わなければならないわけです。
一部報道では、アタアタ・モエアキオラが抜擢されるのではないかと言われていました。
アタアタ・モエアキオラは南アフリカ戦も、福岡堅樹がゲーム早々に退場したので、ほぼフル出場したわけです。
なかなか良い形でボールをもらう機会がなかったわけですが、一度、自陣からボールを展開したジャパンは、ライン際にポジショニングしていたアタアタ・モエアキオラに、半分マークがズレたような状態でボールを繋ぎました。
いつものアタアタ・モエアキオラであれば、半ズレの状態でボールをもらえば、持ち前のスピードと強烈なハンドオフで、最低一人はかわしてゲインラインを突破する事が多いわけです。
ただ、南アフリカのウィング、チェスリン・コルビは、171センチと非常に小柄ながら、強いヒットのタックルで、しっかりとアタアタ・モエアキオラを倒し切っていました。
JSPORTSで解説していた沢木敬介さんも、「あそこは抜いて欲しいところです」と言っていましたが、あのような場面で抜き去ることが、アタアタ・モエアキオラに課せられた役割でしょう。
ワールドカップ本番では、あの南アフリカ戦での悔しさをバネにして、勝負所で相手を抜き去るアタアタ・モエアキオラに期待したいですね。
最後にアタアタ・モエアキオラに関する情報を少し。
大学の留学生として日本にやってくるラガーマンは本当に多くなりました。
その中で、キャプテンのリーチマイケルのように、高校生の時に日本にやってくる選手も数少ないですがいるわけです。
ただ、アタアタ・モエアキオラの場合、もっと少数派である中学生の時に日本に来ているんですよね。
まだ23歳と若いわけですが、中学の時から日本に来ているので日本の生活は長く、日本語も本当に上手いんです。
アタアタ・モエアキオラはトンガからやってきたわけですが、トンガ出身のラグビー選手は、全身にタトゥーを入れていることも多いですよね。
アマナキレレイマフィ、レメキロマノラヴァなど、タトゥーを広範囲に入れています。
でも、アタアタ・モエアキオラは、中学から日本にいるので、タトゥーに対する考え方は他の選手とは違うようです。
「今からタトゥーを入れようとは思わない。タトゥーがない方が温泉にも入れるし(笑) レメキさんはちょっと入れすぎ(笑)」
と話しているようです。
多くの外国出身選手の中で、アタアタ・モエアキオラは最も日本文化に馴染んでいる選手の一人かもしれませんね。
もう一点だけ、姫野和樹の話題を。
ネット上で、姫野和樹はタトゥーをいれているんじゃないか、と話題になっているんですよ。
姫野和樹のタトゥー疑惑が盛り上がったのは、ネット上にこのような画像がアップされているからなんですよね。
でも姫野和樹のタトゥーっぽい画像はこの一枚だけです。
この画像のタトゥーが入っている箇所まで腕が見えている他の画像を見てみても、タトゥーが確認できるものは一枚もありませんでした。
ただ、上記の画像を見てみると、先ほどのタトゥーが入っていた位置に、薄く何らかの跡みたいなものが残っていますよね。
まぁ詳しくはそれが何なのかは分かりませんが、もしかしたらそれは、昔いれたタトゥーを消した跡なのかもしれません。
でも、今はどんな画像を見ても、姫野和樹の腕にタトゥーが入っているものを確認できるものはありませんでした。
この記事へのコメントはありません。