『トップナイフ 天才脳外科医の条件』の感想 【ネタバレあり】

『トップナイフ -天才脳外科医の条件-』

かなり面白かったですよ♪

2020年1月11日に始まった、天海祐希が主演の日テレの土曜ドラマです。

天才脳神経外科医を演じる天海祐希が、抜群にカッコいいんですよね。

天才脳神経外科医を演じる天海祐希

「トップナイフ」とは、「手術はすべて成功して当たり前という最高の医師」という意味のようです。

『トップナイフ』の登場人物・概略

『トップナイフ』では、4人の超個性的な脳神経外科医が登場します。

■深山瑤子(みやまようこ)【天海祐希】ー東都総合病院で「女帝」名高い脳神経外科医。

■黒岩健吾(くろいわけんご)【椎名桔平】ー「世界のクロイワ」の異名を持つ世界的名医。しかし女癖が悪く、私生活は乱れている。

■西郡琢磨(にしごおりたくま)【永山絢斗】ー外科とカテーテルの二刀流。三度の飯よりオペが好き。

■小机幸子(こづくえさちこ)【広瀬アリス】ー医学部を首席で卒業したエリート。だが現場での実力が伴っていないことに自覚のない専門研修医。

トップナイフの登場人物

4人の超個性的な脳神経外科医のぶつかり合いが、このドラマの醍醐味の一つですね。

そして手術の緊張感がヒシヒシと伝わってくるんですよ。

血が飛び散ったり、かなりリアルに描かれています。


深山(天海祐希)が、新人の小机(広瀬アリス)に脳外科医とは何か?ということについて語る印象深いシーンがあるんです。

そこで深山は、

『普通の外科医は床に置かれた10センチ幅の板を歩く、でも脳外科医はビルの上に同じ板を渡してそこを歩く』

 
と語ります。

凄い例え話ですよね。

脳は他の部位とは全く違うということですね。

手や足であれば、もし手術ミスしても回復するけど、脳は取り返しがつかないんですよね。

少しでも傷つけてしまうと、色んな機能が失われてしまう。

だから、常人では想像もできないほどの集中力が必要だということですね。

そのような手術を日常的に繰り返すというのは、普通の精神状態ではやっていけないでしょう。

4人の医師がそれぞれ、腕は確かだが、人としてのバランスを欠いているように設定されているのは、普通じゃやっていけない職業をリアルに描写する意図もあるのでしょうね。

『トップナイフ』第一話のあらすじ・感想【ネタバレあり】

トップナイフの場面

『トップナイフ』第一話では、ある家族の葛藤が描かれています。

父親が脳腫瘍の手術を受けることになった、ある家族。

一見すると、脳の手術という大きな困難に手を取り合って立ち向かう温かい家族に見えるわけですが、実は深刻な事情を抱えた家族だったのです。

奥さんの一番の関心は、手術が成功して夫が助かるかどうかではなく、脳腫瘍を無事に取り除くことによって、夫が元の乱暴な性格に逆戻りしてしまわないか、ということだったんですね。

腫瘍などの異物で脳の一部が影響を受けると、温厚だった人が粗暴になったり、真面目な人がだらしなくなったりすることがあるわけです。

奥さんは、あの乱暴だった夫が今こんなにも穏やかで優しいのは、脳腫瘍のおかげではないかと疑っているのです。

脳腫瘍を取り除く手術が成功して、夫が乱暴に戻ってしまうなら、手術なんてしてもらいたくないと葛藤しているのです。

そのような奥さんの話しを聞いた深山(天海祐希)は、

「旦那さんの性格が変わったのは、脳腫瘍の為ではなく、大きな病気になって死生観が変わったからかもしれない。」

「それは誰にも分からないし、何とも言えない。私にできることは手術を成功させることだけです」

 
と冷静に答えるのです。

そのような葛藤を抱えながらも、手術が行われることになりました。

トップナイフ手術場面

そしていざ手術をしてみると、脳腫瘍だと思っていたのが実際は腫瘍ではなく、さなだ虫が中枢神経に入り込んで産んだ卵だったのです。

さなだ虫の卵を取り除き手術は成功します。

腫瘍ではなくさなだ虫の卵だったという事実を知らされた奥さんは狼狽します。

腫瘍であれば、数年前から徐々に大きくなってきたと考えられ、旦那の性格の変化と腫瘍の因果関係がある可能性が高いとも言えるわけです。

ただ、さなだ虫の卵ということになれば、それが入り込んだのは最近のことであり、旦那が乱暴になった時期は何年も前のことであるので、因果関係は全くなくなります。

心配する奥さんの前で、目を覚ました旦那は、

「ただいま、やっと帰ってきた。」

 
と穏やかに語るのです。

昔のように乱暴な性格には戻らず、優しい夫のままであったのです。


「変わるのは誰でも怖い。だけど変わるから脳も成長する。」

「年を取ると変わりづらくはなるけど、人は変わり続けなければならない。」

 
この教訓めいた言葉で『トップナイフ』第一話は幕を閉じます。

脳が複雑であるのと同様に、人生も複雑である。

先の先まで全てを見通すことは誰にもできない。

だから、そのようなことは考えず、ただ目の前のことを一つ一つこなしていくしかない。

4人の脳神経外科医にとって、それは目の前の手術である。

そのようなメッセージを僕は受け取りました。

いや~、とても重厚で見応えのある素晴らしいドラマでしたよ、『トップナイフ』は。

第二話以降も本当に楽しみです。

トップナイフ

脳は、人そのものであり、脳を考えるという事は、人生を考えることと同じこと。

脳神経外科医としては天才的な技術を誇る医師も、自らの人生は混沌としている面も多々抱えている。

本当に色んなことを考えさせられるドラマでした。

もちろん、そのような難しく考えなくても、単純に楽しめるドラマでもあります。

4人の脳神経外科医たちのやり取りは真剣なんだけど、どこか滑稽で笑ってしまいます。

そして手術のシーンは非常にリアルで手に汗握る緊張感があります。

色んな楽しみ方ができるドラマだと思いました、『トップナイフ』は。

また第二話も感想を書いてみたいと思います。

  • コメント: 0

関連記事

  1. 『同期のサクラ』感想と今後の展開の予想!

  2. 国内ドラマが充実している動画配信サービス一覧

  3. 『ノーサイド・ゲーム』に登場する本物のラグビー選手・廣瀬俊朗って?

  4. 『知らなくていいコト』第一話の感想【ネタバレあり】

  5. 『ハケンの品格(2020)』の感想

  6. 教場

    教場 動画配信はFOD キムタクの新境地が見られる名作ドラマ

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。